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アフリカの病院建設の経過報告

無沙汰しています。
いま私はSRSという学会での発表のためアメリカ、ケンタッキー州のルイビルというところに来ています。
成人の側弯症の合併症に関する発表で、なんとか無事に終えることができました。この学会は世界中から側側弯症の治療を専門にする医師が集う、最も格式高い学会で、演題発表は採択される確率が10%以下ですから、狭き関門です昨年、今年は無事この関門をクリアできましたから、来年以降も頑張って毎年この場所で研究成果を報告できるようにしたいものです。
毎度のことですが、学会というのは昼の学会場で他の先生方の発表を聞いて勉強することも大事ですが、それ以上に休憩時間や夜の食事会などで、ソサエティーのメンバーと話し合い、その中の一員として認められることが大事なんだなと実感しました。今回もこれまでにすでに知り合った多くの世界中のドクターに加えて、新たに何人かの知り合いを作ることができました。この活動を継続して、ソサエティーの一員となり、はじめて、学会という国際社会で認められるのだろうなと思います。
それから、私が毎年参加しているFOCOSというガーナで行っているボランティア団体(重症の側弯症の子どもたちの手術をボランティアで行います。)にも大きな進展がありました。
この団体は私のボス(Dr.Oheneba Boachie-Adjei)がfounderとなっているのですが、かねてからガーナに建設中だった新病院が対にほぼ完成し、外来部門はすでに開始したとのことで、年末からこのあたらしい病院で手術も行うことができるそうです。これまでの訪問では、ガーナの病院を訪問の旅に借りて、毎回の限られた数週間の中で50件以上の手術を行うという大変ハードなものでした。私自身も、経験したことがないほど、毎回疲労したのを覚えています。もちろん、いろいろな無理が出ますから、うまくいかない手術も出てきてしまうのが、悩みでした。
新病院ができれば、これまでのように一気にたくさんの手術をすることは必要なくなるので、スタッフの疲労度も軽減できますし、患者さんの負担も小さくなるということです。
他にも、この財団FOCOSに関してたくさん進展があったのですが、私のボスは本気でガーナに世界一の側弯症の病院を作ろうとしているのです。
1996年の開始当時は医師一人看護師一人で行っていたのが、15年経過したいまや、患者はアフリカ中から患者は集まり、スタッフも世界中から集まっています。それだけでなくこの財団で、アフリカ各地で、側弯症の早期発見のための啓蒙運動をしたり、アフリカ中から若い整形外科医師を招いて教育を行ったりしています。また、組織としての洗礼度も飛躍的に向上し、多くの委員会が立ち上げられ、私もいくつかの委員会のメンバーに選ばれました。この財団の活動はSRSのglobal outreach programという途上国でのこのような活動を行う委員会のパイロットモデルとなっており、この団体のメンバーがが世界中のこれらの活動を各地で支えています。

以下がFOCOSのサイトです。
英語ですがどうぞご興味のある方はご覧になってください。
http://www.orthofocos.org/
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