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先天性側弯症の手術に関して。


こんにちは今回はわりと皆さんからのお問い合わせの多い先天性側弯症や幼児期特発性側弯症の手術に関してです。
先日お伝えしたgrowing rodやコルセットなどいろいろな方法がありますが、思春期特発性側弯症と違って手術のタイミングや方法など未確定な部分が多いのが事実です。今回ご紹介する論文は2003年にドイツで最も権威のある側弯症の治療医であるDr. HarmsとDr.Rufが書いたものです。
1歳から5歳というとても小さな年齢で先天性側弯症を矯正固定したらどうなるかという報告です。

Posterior hemivertebra resection with transpedicular instrumentation: early correction in children aged 1 to 6 years.
Ruf M, Harms J.
Spine (Phila Pa 1976). 2003

対象は28人の先天性側弯症のかたで、平均年齢3才4カ月ということです。平均追跡期間は術後3.5年でした。患者さんは全員、半椎という脊椎の形成不全という種類の先天異常があり、これを摘出し、後方からスクリューで固定する手術を行っています。
結果は良好で、心配された神経を守る脊柱管という脊椎の中での脊髄の通り道の成熟も充分行われ、矯正位もよく保持されていました。脊椎の可動域も良好でした。
彼らの主張はカーブが小さく、やわらかく、それを代償するためのカーブが小さく、固定範囲が少なくで済むうちに固定を行えば、その後も良好な生活が送れるというものでした。
おそらく大切な部分は、カーブを先天性の問題がある部分で完全にまっすぐに治すことだと思います。
それによって固定範囲を極めて小さくして、なおかつ固定していない部分にカーブができるのを防ぐということだろうと思います。
先天性側弯のなかで1つか2つの半椎だけが問題で、この摘出で完全にカーブを矯正できるのであれば、これは良い先選択肢かもしれませんね。
それでは。
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