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アフリカ行きのメンバーに選ばれました。

2009年から毎年続けているガーナでの医療活動ですが、今年も4月末に行くことになりました。
医療活動の目的なアフリカ中から集まる重症の側弯症や結核などによる脊椎の変形によって命の危機にさらされている子どもたちを助けることです。
世界中から多くのとても優れた脊椎外科医たちが応募するので、今年はもう選ばれないのではないかと、諦めかけていたのですが、Dr. Baochieからの公式な招聘状が昨日深夜に届きました。
うれしくって目がさえて朝まで眠れませんでした。今日は手術がなくてホッとしました。
アフリカではいまだに多くの子どもたちは飢えと貧困に苦しみ、恵まれた日本とは違い、子どもたちは手術の費用を払えるような子どもはほとんどいません。
多くはそのまま命を落としていくことになります。
もちろん一生のうちに自分だけで助けられる命の数はほんのわずかなものですが、私の所属している財団では、毎年100件以上このようなほうっておくと命の助からない子供たちを手術していますから、この活動が20年30年と続けば、2000人、3000人やがては1万人の子どもの命を助けられることになります。
また、財団では同時にアフリカの医師たちへ最先端の手術手技や診察方法などの教育にも力を入れています。やはり、最終的には私のようなよそ者が手術に行くより、現地で優秀な医師を育てて、彼らが通年で手術を行っていけば、より多くの命が助けれれろと思います。その時には私はもうアフリカへ行かなくてもよくなります。少しさみしくなりますがそうなれば最高だなと思っています。
そのための大きな大きな一歩が今春ついに踏み出されました。
財団の専門の病院がガーナの首都アクラに建設され、4月末にオープニングセレモニーを行います。
これは財団の創始者であり、私の恩師であるDr. Boachieの人並み外れた努力と献身によって成し遂げられたことです。
病院のレベルはアフリカと聞いて皆さんがご想像されるものよりはるかに近代的です。最先端の手術機器、ICU,診断器械など、日本の総合病院に起きていないレベルの機器も完備されています。
これまではガーナの最大の総合病院の手術室を貸し切って手術を行っていましたが、費用も莫大で、なかなか寄付等では賄いきれない金額でした。また、病院への移動や、手術のスケジュールの調整などが非常に困難で、これらのことがなくなり、患者もより安全性の高い病院で治療を受けられる良いことづくめの第一歩です。やがては、ここがアフリカ最高の整形外科の病院になり、世界最高の病院にするのがDr. Boachieの目標です。いまDr. Boachieが脊椎側弯症の責任者をしているNewYorkのHospital for Special Surgery(私も以前一緒に勤務していました)は現在全米1位にランクされている病院で、それと同じレベルの医療を提供する、しかも安く!というのが目標です。
最高水準の機器を完備する理由は、なんとなく、”アフリカで医療を”というと野戦病院で緊急手術をするというイメージですが、実際にわれわれが行っているのは、世界最高難度の脊柱変形の手術です。普段自分の病院で行っている手術よりもずっと難しいものが主ですから、私自身もまだひとりですべて安全に遂行できるわけではないのが現状です。しかし継続して活動に従事することでいまでは、自分自身の技術も向上してきたように感じます。
やがては、アジア諸国で、同じように脊柱変形のために苦しんでいる子どもたちを助けることができればと考えています。
ですから、いまはDr.Boachieの夢に相乗りさせてもらいながら、残団の運営から、手術手技の向上、資金の調達方法などすべてを教わっている段階です。
いわゆる師匠と弟子の関係にあたると思います。
このように私に目をかけてくれる最高の恩師に巡り合えたことに感謝しつつ、自分にできるあらゆることをして、その恩に報いようと思います。
それでは。
focos hospital3.jpgfocos hospital2.jpgfocos hospital.jpgFOCOS invitation2012.jpg
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rentogen

脊柱側弯症の検索でこちらのサイトを見つけました。
ちなみに自分は診療放射線技師してます。
頑張って下さいね。くれぐれも体調には気をつけてください。
by rentogen (2012-04-25 10:52) 

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