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シカゴで脊椎の学会に参加しています。

昨日からシカゴで北米の脊椎学会NASS)という脊椎の学会としては一番大きな学会に発表のため来ています。
水曜日に日本を出発して、水曜日にシカゴに到着して、当日に発表をして、そのあと夜11時ごろまで新しい手術方法のトレーニングを受けるという,なかなか忙しくそして長い一日でした。
今回の発表は成人の側弯症の固定範囲の隣接する部分に起こる問題を長期にわたって経過を観察したもので、たくさんの質問を頂き,とても盛況でした。
ところで、この手術でももちろんそうなのですが、我々脊椎外科医は手術でインプラントとよばれる器械をたくさん使います.
これはおもに相手が"骨"とい硬い組織であるから、内臓よりも、金属などを用いて固定するような操作が多いためだと思います。
ですから、脊椎外科医にとって質の良い、新しいインプラントやテクノロジーは自分の手足のようなものなのです。わたしもにもこの器械なら自分の手足のように使いこなせるというインプラントがあります。
みなさんが新しいスマートフォンやパソコン、新しい車などを手に入れるとそれに伴い多くの利益が得られ、なかには生活が劇的に変わる場合もありますよね。
ですから、多くの場合、電化製品でも車でもiphoneですら、ほぼ世界の主要なところでは同時、あるいはほぼ同時に入手できるのですが、脊椎の器械に関してはかなりの時差があります。
もちろん安全性を担保しなければならないものですから、この部分をおろそかにすることはできませんが、これに関しては医療器械に限ったことではないですよね。
自動車だって、ブレーキやハンドル、など多くの部分が安全でなければならないわけですし、携帯電話だって同じですよね。
これらの分野では世界同時に発売することができているはずのことが、脊椎の器械ではできない。
愛金は抗がん剤や多くの薬がごく短い時差で使用できるようになりましたね。
脊椎の器械でもこの常識的な流れに沿ってほしいと強く思います。
毎回アメリカに行って器械を見てトレーニングを受けるたびに、これが使えればもっと良い手術ができるのにと忸怩(じくじ)たる思いです。
こちらは最高気温が8度くらいと、暖かい日本と比べるとずっと寒いです。
今年もあと2カ月ですね。
それでは。
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2児の母

2児の母です。
学生時代から側湾jであることは知っていましたが、知識も無く痛みも無かったので見てみぬ振りをして30代になりました。
最近、腰が痛むようになったので整形外科へ行くとカーブは65度もありました。
側湾のせいか子どもを抱っこするせいか痛みの原因は分かりません。
やっと色々と側湾について調べてみるとかなり重度なことを改めて知り、愕然としています。
手術でカーブも緩やかになり、生活の質の向上だけを考えるならば、早めに手術をしたい反面、下の子がまだ0歳なのでリスクを考えると抵抗もあります。
成人で手術することのメリット、デメリットを知りたいのですが、教えていただけますか。 
by 2児の母 (2011-11-04 23:30) 

八木満

コメントありがとうございます。
そうですね。30代ですでに65度のカーブがあるのであれば、人生のいづれかに手術になる可能性はとても高いです。ただ大きな手術ですし、入院期間もそれなりに必要ですから、お子さんが小さくて家を空けられない間は内服薬等で加療されるのがよいと思いますが、時間が作れるのであれば、手術を早めに受けるのもよいと思います。年齢とともりカーブは少し筒進みますし、硬くなり、周囲も環境も、
体の元気さもなくなっていきますから、早く手術する利点は多いです。手術は施設によってやり方も様残ですし、患者さんの状態によっても大きく異なります。一般的に矯正し、固定することで、可動範囲が小さくなりますから、アクロバティックな運動はできなくなります。長期的には固定した上下に不具合が生じて、固定範囲を延長するような手術が必要になる場合もあります。
この限られた範囲の中でなかなか手術の短所や長所を説明しきるのは難しいです。まずはかかりつけの先生と相談されて、そのうえでご心配なことなどがあれば、ご相談いただければと思います。
by 八木満 (2011-11-09 17:09) 

2児の母

アドバイス、ありがとうございました。
先生の説明はとても分かりやすくて冷静に受け止められるので心強いです。

専門医に相談へ行くのもこどもがもう少し大きくなってからがいいのか悩んでいましたが、まずは相談へ行ってみる決心がつきました。
ありがとうございました。

by 2児の母 (2011-11-09 20:48) 

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